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 瀬野区議の反対討論
2008年12月14日 (日) | 編集 |
瀬野区議の反対討論

http://senokiyo.sakura.ne.jp/images/meiwakukinnsi.doc
議案第43号
荒川区良好な生活環境の確保に関する条例


反対の討論をおこないます。

この条例は、近所迷惑なえさやりとゴミ屋敷を罰則付きで禁止する条例です。障がい者が地域で生きることが当たり前になること、社会に適応することが困難な人達のセーフティネットを構築することを最大の課題として議員活動をしている私にとっては、十年近くの議員生活の中で最も悲しい条例です。

区が説明する条例制定のきっかけとなった事例について、私は、ご近所で、「最愛のお母様を失った孤独な人」「あの人は捨て猫が許せないのですよ」というお話をうかがいました。そこで、昔の知人で地域ねこ活動の方に電話をしてもらったところ、捨て猫を取り締まるべきだと保健所に何度か訴えたけれども相手にしてくれなかったとのことでした。対応した保健所職員は、机に座ったまま、カウンターにも出てこず、「猫のことなどかまってはいられない」と言ったそうです。もし、この「捨て猫が多い」という区民の訴えを真摯に受け止め、政策立案に生かしていたら、荒川区では地域ねこ活動への支援がずっと前から始まっていたはずであり、「えさをばら撒く」行為は行われなかったと思います。また、区が苦情を把握した数年前に、事情調査をていねいに行い、猫の命を助けたいという一念で彼なりの論理で孤独に闘っていた住民の想いに寄り添い、地域ねこ活動支援を施策として取り組んでいれば、近所の人達が、カラスの鳴き声やフンで甚大な被害をこうむることもなかったはずです。えさやりをめぐる別の事例で、区職員が迅速に、ていねいに問題を解決したという情報を寄せて下さった区民もおられますし、区も努力されていることは十分に承知しております。しかし、「区民の思いに寄り添って話を聞き、政策立案に生かす」という努力が最大限なされたとは思えません。

幸い、迷惑なえさやりを行ってきた彼を、地域ねこ活動の方々が、猫好きな仲間と考えてくださっています。地域ねこ活動への理解が、迷惑なえさやりをやめる方向に向かうことが期待されます。

もうひとつの問題は、「人と動物との調和のとれた共生社会」という政策課題についての荒川区の取り組みが遅れているにもかかわらず、迷惑えさやりを禁止したことです。人間に捨てられ、繁殖を続ける不幸な猫をどうするのか、猫を飼うルールはどうあるべきか、不妊去勢してえさをやり、ふんの始末をする地域ねこ活動の意義について、ほとんどの区民は考えてきませんでした。そこに、突然、迷惑なえさやりは禁止するという条例を提案するのは、あまりにも、乱暴でした。条例提案によって区内で地域ねこ活動を始めた人達が怖い想いをし、小学生が「猫にえさをやったらだめだ」と言う様になったのは、新聞のあやまった報道があったにしろ、動物愛護精神や人と動物との共生社会への理解が不足している現状を反映したものです。

さらなる問題は、ゴミ屋敷は罰するべきものだという誤解を広めてしまったことです。厚生労働省は、ひとり暮らしの増加や地域の人間関係の希薄化で、孤独死やごみ屋敷のような、かつては家族やご近所の手助けで解決できた問題が表面化しているととらえ、ゴミ屋敷など社会的排除の対象となりやすい者の問題は住民による対処が難しい問題であることも多く、行政が専門的な対応する必要があるとしています。介護職の間では、「認知症や統合失調症などが原因」というのが常識です。脳医学のレポートには、局所脳損傷との関連を指摘したものもあります。区は、「精神的な問題と無関係な事例が2例あった」と説明しますが、一時的なうつや無気力の可能性もあり、外見や少々の会話だけでは判断できないはずです。人権や精神医学・脳医学・地域ケアの観点を含む審議会などが必要だったと思います。

私は、豊中市のゴミ屋敷リセットプロジェクトを視察してきました。豊中市では小学校校区ごとに、住民による「福祉なんでも相談窓口」を週一回行っており、そこに寄せられた困り事には、コミュニティソーシャルワーカーが、官民の協力で問題解決にあたっています。困り事のひとつがゴミ屋敷でした。
 ゴミをためてしまう原因を当事者に寄り添って話をきき、どう支援すれば地域で暮らせるかを考える取り組みです。
 認知症や精神疾患も多様化している現代社会では、専門的な知識をもった上で、困難事例に対処することが必要とのことでした。
 ゴミ屋敷に対して、近所の人達から「迷惑だ」「なんとかしろ」「取り締まれ」と取り囲まれたそうですが、「この人もここで生きていかなくてはならないのです。なんとか解決しますから協力して下さい」と、本人や家族との接触を試みるのだそうです。「誰かが本気になって関われば、必ず道は開けます。最終的な責任は行政がとるとした上で、住民に協力を求めるのです。」とのことでした。「医療や介護、障害者福祉の制度が入院・入所から在宅へと転換するなか、支援を必要とする人々を地域社会でサポートする態勢が不可欠。行政職員が一気に片づける方法では、孤独は解決できない。問題解決に地域の人がかかわることで、本人が地域の人に心を開いていけば、SOSが出しやすくなる」と言われています。荒川区でも、努力されていることは理解していますが、保健師はあまりにも忙しく、コミュニティソーシャルワーカーは配置されておらず、地域の困難事例に対し住民と行政の協力体制は構築されてはいません。豊中市のような、協力体制があれば、迷惑えさやりも、問題が大きくならないうちに解決できたと思います。

荒川区基本構想は幸福実感都市をめざし、西川区長は「温かい人と人との結びつきを大切にする地域社会をめざす」「区政が区民の安心のとりでとなることをめざす」と施政方針演説でおっしゃいました。「和をもって尊しとなす」とした聖徳太子の国である日本で、下町人情が豊かなはずの荒川区で、住民間の対立を、問題の本質を探りていねいな支援を行い地域の和解をめざすのではなく、罰則付きの条例によって解決できると考えたことは誤りだと思います。

是非とも、この条例提案が明らかにした問題を総括し、今後の区政運営に生かしていただきたいと思い、次のことを提案します。

1、 区民からの苦情について、区民の心に寄り添って考え、政策立案に結びつける区職員であるよう職員教育を行うこと。たとえば、認知症の方にも、発達障がいの方にも、心の不安定な方にも、すべての区民に対応できるカウンセリングや傾聴ボランティアの取り組みをとりいれたらいかがでしょうか。そこから、真の問題点を洗い出し、政策に結びつけるのです。

2、 人と動物との共生について、区民の議論を喚起し、推進計画を策定すること。地域ねこ活動を支援すること。

3、 来年度、厚生労働省が予定している小地域福祉活性化事業、すなわち、
身近な地域において、住民相互の支え合い活動を促進し、地域において支援を必要とする人々に対し、見守り、声かけをはじめとする福祉活動を活性化するため、地域福祉活動を調整する役割を担うコミュニティソーシャルワーカーを配置するとともに、拠点づくり・見守り活動等の事業を支援するモデル事業を導入すること。また、現在、社会福祉協議会が行っている地域福祉活動計画・小地域福祉活動推進のための人員を配置すること。



最後に、荒川区が子ども読書活動推進計画事業 「柳田邦男絵本大賞」でお世話になっている柳田邦男さんの最近の言葉を紹介したいと思います。

・・・この国の病を解き明かす理念と方法が『2.5人称の視点』です。問題が起きている。そこに生きる人がどんな被害を受け、何に困っているのか。背景は何だろうか。行政や医療、法律、企業、学校教育、そして子育てでも、問題を洗い直して対応していく。人々の心の痛みを突き放さず、しかも専門的な普遍性を併せもつ温かい視点です。・・・

 柳田さんのおっしゃるような温かい視点で区政運営に臨んでいただきたいと要望します。

本当に人間社会にはいろんな人がいます。猫が大好きな人も大嫌いな人も猫によって孤独を癒している人もいます。人は間違いを犯すものですし、精神的に弱い人もいます。多種多様な人間が入り混じって生活している地域社会で区政を区民の安心のとりでとするべく温かい視点で、区政運営に取り組んでいただきたいと要望して、反対討論を終わります。


■川崎市動物愛護センター・幼ねこ譲渡嘆願書.pdf

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